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運上川

 北信濃の渓流の中では、あまり人に知られていないのか、比較的安定した釣果の実績がある渓流である。

 釣れる魚種もイワナ、ヤマメはもちろんニジマス、ウグイ、アブラハヤと最も多種におよぶ。僕の経験では、この北信濃では最も釣果に恵まれている渓流である。

 

県道408号線

 

 旧国道117号線、現県道408号線。近くには「いいやま湯滝温泉」がある。

 その日、すでに6月になっていた。足を延ばして樽川に行ってみたけれど、たいした釣果もなく、帰路にふとその渓流に入ってみようという気になった。一見、水がないように見える川だ。

 

JR飯山線下

 

 すぐそばにJR飯山線がある。下はコンクリートの護岸で、そこだけ見ると釣りをする気にはならないだろうが、すこし入るとすぐに渓流の様相をみせる。ただ、この日は水量が極端に少ない。雪代が治まり、農業用に取水されているからだろう。正直なところ、釣果は期待しなかった。だが・・・。

 

 小さな落ち込みの、白泡の切れ目で、目印がスイッと動いた。即座に合わせたが上がらない。まさか大物がかかるとは思ってなかったので慌ててしまった。取り込んだのは、大物とは言えないまでも24センチの良型ヤマメ。なかば銀毛をおこしていて、いぶし銀の迫力の魚体だった。

 感動と同時に、なぜこんなところで釣れるのだ?という、自分の行動と矛盾した疑問が浮かんだ。それくらい魚の気配が乏しい渓相だった。

 

かつての運上川

 

 この日、ヤマメを4匹ほど釣った。渇水期のこの渓は、大石のあいだを水がさらさらと流れる感じで、ポイントがしぼられている分、狙いやすい。サイズは20センチ前後であるが、実際には魚信の多くは捉えられず、バラシも多かった。水が少ないと魚も警戒心が高まり、エサを追う動きも早くて、魚のほうが捕食に失敗するケースも多い。そして一度水面に姿をさらした魚は、まず二度とエサを追わない。天敵に姿を見られたと想定するせいと考えられている。

 

 それにしてもこんな小川のどこにこんなポテンシャルがあるのか・・・?

 この日は初めてこの川に入ったのでそんな疑問を持ってしまったが、本来はそれなりに水量のある渓流である。

 このあたりの渓流はどこでもそうだが、見かけによらず雪代期が比較的長く続き、水量も多い。水源となる山々はどれも標高が1,000メートルを越え、この山稜の雪が残っているうちは水が治まらない。

 5月の連休に訪れてみたときには、川面全体が白泡に包まれるほどの水量で、まったく釣りにならないこともあった。運上川での本格シーズンは5月の終わりごろからと思っていい。

 

運上川出合い

         運上川・千曲川出合い。向こうは湯滝橋。

 

 釣りは千曲川出合いから可能。JR飯山線下で良型イワナが出た。下流部は魚種が多くてなにがでるか判らないのがおもしろい。でも水温の低いうちはイワナが主体で、たまにヤマメが混じる感じだ。

 

下流の良型イワナ

                                            下流の良型イワナ

 

 5月末日のこの日はコンディションとしては最高で、おもなポイント毎に反応があり、釣れるイワナも良型にめぐまれた。

 川沿いに農道が通っていて、入渓しやすいはずなのだが、わりと魚影はある。放流のおかげなのか、それとも灯台もと暗しで案外、人が入らないのかもしれない。

 

5月29日の運上川

             5月末日の運上川。

 

 途中の取水口まではよい渓相が続くが、しだいに魚信が少なくなってゆく。それはおそらく取水口に降りる道が右岸にあるので、ここから入渓する人がいるせいじゃないかと思うのだが。

 これより上流は川幅が狭まり釣りにくくなる。ポイントはあるのに魚がなかなか出ない。僕はこのあたりでは小物しか釣っていない。

 

105

 

 中流域を攻めるなら、日を改めて別ルートから入渓した方がいいかもしれない。

 県道116号線から運上川に降りるルートは二つあるがクルマを入れられるのは集落に入る前の左にある農道だ。

 コンクリート舗装の細い道路で、運上川沿いの水田地帯に入るためのものなので、農繁期には遠慮しなければならない。

 この流域の川は護岸されていて、川に降りたり上がったりしなければならず、足を滑らせて転落、なんてことがないように注意したい。僕の経験では、ここでの成果はあまりない。よいポイントはあるのに魚影はうすい。

 

運上川

運上川中流2

遡ってゆくとやがて川は左右にわかれ、薄暗い林の中に入る。どちらにもイワナは生息するが、僕は左の沢、これが運上川本流だが、こっちは一度しか入っていない。右の沢は黒井川。こっちの方が水量が多く見えるので、こちらを選んで釣り遡ることが多い。ここでは何度か尺物のイワナに遊んでもらった。入る時期的なタイミングに釣果は左右されるが、運よく最初に入ればドラマを体験できるはずだ。

 黒井川の川沿いは廃田跡で、これはこの先の取水口までつづく。帰りにはこの取水道を利用するのがいい。林の中のイワナ

          林の中で出た黒井川の良型イワナ。

 

 取水口からすこし先、上流域にはいると、もう温井集落の田園地帯になる。僕はこれより上流ではまったく釣れたためしがない。護岸された用水路とは言え、落ち込みのポイントは数多くあるので、渓流魚の生息するには支障ないと思われるが、何故か釣れない。タバコの吸い殻、釣り針の包装などが落ちているのを見る限り、釣人はすくなかならず竿を出しているのだろう。

 これより上流はいまのところ竿を出してはいない。集落内はコンクリートで固められているし、それを越えると、流れが細くなって釣趣がない。

 

 タイミングさえよければ、数、型ともに期待できる釣り場である。ここでの僕のレコードは63センチの大ニジマスである。中流域の、なんでもない浅瀬にたゆっていた。仕掛けを1号の通しにして、キジ餌を目の前にながしてやると、他愛なく喰ってきた。しかし釣り上げたといえるのだろうか。あまりにも浅いので、魚はろくに動き回れないでいるのだ。僕は川の隅に、手でこの大ニジマスを寄せた。おとなしくしているので何枚かの写真を撮った後、やや深みのある場所に放した。あの図体ではどこに行っても窮屈だろうが、元気でいてほしい。

 

運上川大虹鱒63

         こんな小川でサケみたいなニジマスが出た。

 

 あれ以来、こんな経験はしていないが、この小渓流の可能性をしめすエピソ−ドである。

 

 この運上川は上流域より下流域で成果がある。その年の入渓者にもよるのだろうが、釣り人の心理で、つい上流を目指したくなるのではないかと思っている。入渓ルートも上、中流の方が入りやすい。

 

 ちなみに下流部での釣期は7月半ばごろまでと思ってよい。一度、8月に入渓したときにはアブラハヤだけの川になっていた。渓魚は高水温をきらって岩の下や伏流水のある川底にジッとしているのだろう。

 

秋季の運上川

    秋季の運上川。温井集落の県道95号線。来春には訪れてみよう。

 

 

 

 

 

 

ヒトリシズカ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                    ヒトリシズカ。川沿いの農道跡で。

 

                      

 

 

運上川地図

運上川地図b

出典:電子国土 電子国土ポータルサイト(http://cyberjapan.jp/

http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?meshcode=55383300

 

運上川上流

 

 

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