マツオウジ (ヒラタケ科 マツオウジ属)
学名:Lentinus lepideus (Fr. : Fr.) Fr.
あるお寺の古い切り株に、幼菌ながら立派なキノコが生えていた。他人の敷地なので、採らずに撮るだけにしておいたけれど、正体がわかったのはその後ずいぶん経ってからだ。
その名の通り、マツに発生する。しかし希少なのか、マツ林にはよく入るが、なかなかこれとおぼしきキノコには出会えることがない。それでも一度だけ、やや老成したマツオウジを持ち帰ったことがある。やたら硬くて、カサがはでに波打っている。つけ焼きにしてみたが、やはり皮みたいにかたくて歯が立たなかった。たいていのキノコは焼くとよい香りを漂わすものだが、これにはそれもない。やはりよほどコンディションのよいものでないと食用にはむかないようだ。モノによっては苦かったり、中毒症状もあるそうな。
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