保倉川源流
新潟県 上越市 大島区菖蒲。農道の橋のかかる源流域をゆく。
この川の水が澄んでいるのを、ほとんど見たことがない。先日も、濁流のこの渓流を見て、ああ、来月にならないとダメだな、と思ったものだ。
早朝5時に、ここについたというのに、なんと水はまだ濁りがある。どういうことだろう。ここ最近雨はない。朝から融雪とも思えない。寒いくらいの気温だ。どうもこれが普段のこの渓流の姿らしい。砂岩質の渓流ではこういうことがある。とにかくやってみる。
透明度が低いと深さを測りにくい。それにササ濁り時は、本当はキジがいいのだが、用意できなかった。川虫はいるが、小さい。ハリにつけられるサイズがなかなかいない。というわけで、予備餌のオキアミとなる。
仕掛けの長さは、おおむね3mで通した。上の方にあまり障害となる木枝がないからちょうちんの出番はなかった。
最初に出たのは23cmくらいのイワナ。流れ込みのワキで。落ち着いた色合いのグレーな魚体。この水色でもエサは見えるらしい。
そしてもう一発。こんどは重い。しかも倒木の上から竿を出していたものだから足場が悪い。片手で竿を持ちながら移動。幸い魚が下流に走ってくれて、どうにかラウンディング。やはり大きかった。間違って径25cmの手網持ってきたものだから、これに入れるのをあきらめ、一気に引きずり上げた。
尺。これ一匹でも来た甲斐はある。最初、この水色をみて、期待を失いかけていたが、どうやらふつうの渓流とおなじと思っていいらしい。
とはいえ、このあと魚信は途絶えた。大場所も沈黙。砂地には人の足跡がある。たぶん一昨日の日曜日のときに入った人であろう。まあしかたない。
砂防堰堤が現れた。これを乗り越えて、3匹目がやっと来た。もういないのかと思いかけていたので、ほっとした。
水質はともかく、魚は綺麗だ。 このイワナが出たポイント。
日が高くなり、気温も上昇。ただでさえ薄濁りの水が茶色くなり始めたので納竿。斜面を少し上って農道に出た。
上からみると、このあと上流は砂防堰堤が続く。あまり釣趣はおきない。
いったん車にもどり、「林道菖蒲線」を通って「広域基幹林道菱ヶ岳線」にでる。これを上っていくと菖蒲高原に至るのだが、その途中、保倉川の最源流を渡る。この菖蒲橋からのぞくと、ほとんど濁流で、よほど朝のひと時しか釣りはできないだろう。見上げると、水源となる山肌には、緑にまじって残雪がまだだいぶ張り付いている。これが濁流の元であろう。
菖蒲橋。
菖蒲橋からの眺め
保倉川大滝。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?longitude=138.4401208451&latitude=36.818594085762
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